週の最大労働時間を現在の40時間から32時間とする法案が、米国の議会に再提出されたのは3月上旬のこと。週4日勤務制を採用するべきかどうかは、何年もの間、米国の人々の強い関心の的となってきた。
だが、そもそもなぜ週40時間働くことを求められているのだろうか。土曜日と日曜日が聖なる休日とされている理由はなんだろうか。こうした概念が職場の常識となった経緯を紹介しよう。
何世紀もの間、米国の雇用主は週ごとの休みを設けることなく、労働者を長時間働かせていた。しかし19世紀初頭、多くの雇用主が日曜日を休みとすることを認めるようになった。その背景には、「サバタリアン(安息日厳守主義者)」と呼ばれるキリスト教徒によるロビー活動の影響があった。
彼らは郵便局を始めとして、さまざまな業界において、安息日には業務を休むことを義務付ける法律を設けるよう強く求めた。彼らは、キリスト教徒は第4戒によって、聖なる日には旅行や仕事、気晴らしの娯楽さえも控えなければならないのだと主張した。
ところが、ユダヤ人労働者にとっての安息日は日曜日ではなく土曜日だったことから、職場で対立が生じた。20世紀初頭には、一部の工場が、従業員の宗教的信条に配慮して、土曜日と日曜日の両方を休日とするようになった。
中でも、週休2日という概念の実施を初めて大規模に試みたのは、ヘンリー・フォードだ。1922年、彼はフォード・モーター社の従業員に対し、週5日40時間勤務制を導入し、土曜と日曜には工場を閉鎖すると告げた。
勤務日の減少は、給料にも影響を及ぼした。フォードは日給を設定したが、それはこれまで少ない休みで働いてきた従業員たちにとって減給に等しいものだった。
フォードの計画は、週末の定義について全国的な議論を巻き起こした。多くの雇用主や新聞が反対を表明し、ニューヨーク・ヘラルド紙は1922年、「フォードの計画は、仕事を最低限にまで減らしたいと考えるすべての人たちにとって喜ばしいニュースだろう」と書いている。
それでも、フォードの試みは成功した。フォードによると、同社の工場は以前と変わらない生産性を維持し、労働時間が短くなったことで、従業員は稼いだお金をより多く地域社会で消費できるようになったという。この変化のおかげで教会へ行く人も増えたと、フォードは述べている。労働運動による圧力の助けもあり、じきにほかの大企業がこれに続き、1930年代には週5日勤務制が社会に定着した。
18世紀末の産業革命の黎明期、工場や技術の発展によって経済が大きく変化しつつあった欧州の国々では、長時間労働が当たり前となっていた。その結果、労働量は増え、労働者の搾取も増えた。
「工場で働く子どもたちは、朝日がのぼり一日が明けるよりもずっと早く起き出してくる。中には靴や靴下も履いていない子もおり、疲れ切った体を引きずって、雨や雪に濡れながら、キリスト教徒の街マンチェスターの通りを歩いていく」。1857年に発表した英国の労働運動史の中で、サミュエル・H・G・キッドはそう書いている。
しかし1830年代、労働者は働く時間を制限する法律を要求するようになった。「時短委員会」がイングランド全域で公聴会を開いて1日10時間労働を提唱し、1847年、ついに工場法においてこれを実現させた。
こうした勝利は、米国の労働者にも刺激を与えた。米国の雇用主たちは、12~14時間だった労働時間を、英国にならって10時間に切り替え始めた。
さらにその後、南北戦争を契機として、1日8時間労働を求める最初の大衆運動が巻き起こった。兵士たちが戦争から帰還し、解放されたばかりのアフリカ系米国人が仕事を探し求める中、労働運動家たちは、こうした新たな労働者が低い賃金で長時間労働を要求する雇用主に搾取されることを懸念した。そこで彼らは「8時間同盟」を結成し、「仕事に8時間、休息に8時間、やりたいことに8時間」というスローガンを掲げるようになった。
1日8時間労働を実現すれば、より多くの人を雇用でき、工場の効率も上がると彼らは訴えた。しかし多くの雇用主は、余暇が増えれば労働者は怠惰になり、モラルが崩壊すると考えた。「怠惰な日々は災いを生む」と、不動産王のジェームズ・キャリー・マーシャンは主張した。「世の立派な男たちが自ら決めたタスクを達成するには、日々は短すぎる」
※以下リンク先で
ナショナル ジオグラフィック
2023.03.28
https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/23/032800153/
引用元: ・そもそもなぜ1日8時間・週5日・週40時間労働が「当たり前」なのか、米国は週4日勤務制を検討中 [七波羅探題★]
高卒の工場勤務でも土日祝休みで年休125日だけど。
給料が2割減るけど週3日勤務というのをやろうかしたことがあった
組合の反対でできなかったけど
俺それやりたかったわ
AMAZONが半分そんな感じだな
バブル時代の日本では、西暦2000年には週休三日制が実現するって言われてたんだよなぁ
日本全国津々浦々にリゾートが乱立したのはそのためでもある
わしも水曜中休みが最強だと思う。
近くにすめよ
そんなんみんな遠くに住むわ
地方活性化に繋がっていいんじゃない?
客が安くなきゃ買ってくれない
働く事で雇用された沢山の人に紙幣が行き届いて
中央銀行が金利操作で物価や経済をある程度コントロール出来るようになるから
働くって言葉じゃなく生きるって考えたらいい
そもそも人(生き物)が生きるためには食べるもの取ってきて雨風をしのいで外敵から身を守らないといけない
それを人間は分業化して役割分担をして効率的に生きるという社会を作った
人間社会の恩恵を享受したければお前もしっかり働くことだ
誰かがお前のために働いていてお前は誰かのために働くだけだ
まあサボったところで生き辛いだけで別に罰があるわけじゃないし好きにしたらいい
労働は苦役という考え
できる限り楽にできるように社会が進んでいく
不満があれば辞めるので給料も自然に上がる
日本
労働は尊いという考え
苦しみに耐えるように社会が無限に停滞していく
不満を言うのはけしからんので誰も何も言わず、給料も上がらない
本当にしんどい
あとできたら水曜を休みにしてほしい
無理だけど
残業代ありきで生活しとるんや
基本給が安価すぎるんやで
土曜が祝日のときは損な感じある
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